仕事に思いが込められているか?キャリアカウンセラー宮村さんに聴く「人と人とを繋ぐ仕事」とは?【ビィーゴ会員様インタビュー】

コワーキングスペースビィーゴの利用者のみなさまに焦点を当て、その人の人生や仕事観についてお伺いするビィーゴオリジナルインタビュー企画「あの人に聴いた!働くってなんですか?」

第16回目のゲストは、キャリアカウンセラーとして活躍する宮村聡子さんです。

ビィーゴのスタンダード会員でキャリアカウンセラーの宮村さんは、専業主婦を経ていくつもの企業の会社員を経験したのち、現在は一般財団法人キャリアカウンセリング・センター代表理事であり、キャリアカウンセラーとして従事されています。

自分の人生について悩んでいる方の話を丁寧に聞き、考えるお手伝いをする。そんな素敵なお仕事をされている宮村さんの今までの人生、またこれからの人生について、スタッフがお話を伺いました。

プロフィール

宮村聡子

一般財団法人キャリアカウンセリング・センター 代表理事。専業主婦を経て、通信業界の企業で会社員として仕事をした際に「仕事って何?働くってどういうこと?」と考えたことがきっかけでキャリアカウンセラー(CDA)資格を取得。現在は気が合う仲間と会社を立ち上げ、国家資格キャリアコンサルタントとしても従事。

<インタビュアー>:ビィーゴスタッフ

1.始まりは通信会社での経験

スタッフ

早速ですが今、宮村さんがされているお仕事内容を含めて自己紹介をよろしくお願いします!

宮村さん

二年ほど前、仲間と一緒に一般財団法人キャリアカウンセリングセンターという組織を立ち上げました。今ではキャリアカウンセリングはもちろん、研修の講師をしたり、大学の授業のお手伝いをしたり、色んなことをさせていただいています。

スタッフ

宮村さんが今のお仕事に至るまでの経緯や職歴、
人生のターニングポイントなども詳しく聞かせてもらえますか?

宮村さん

私が一番最初に働いたのは、レコード屋さんでした。その時にお店の店長だった今の夫と知り合って、結婚しました。スタッフが気を遣うだろうって思い辞めて、私も夫も両親も、子どもが幼い間は側にいてほしいなっていう思いがあったのでしばらくは専業主婦をしていました。

近所の喫茶店のお手伝いやスーパーの品出しのアルバイトみたいな、ちょっとした仕事はしていたけれど、子育てで家庭に入っているという期間が12年ほどありましたね。

スタッフ

12年間は主婦をされていたんですね!

宮村さん

しばらくしていよいよ本格的に働こうって思っていた時に、ママ友の紹介で保険会社の嘱託職員になったんです。それまで営業をしたこともないし、自分には向かないだろうなぁと思ってたら、その通りでした。

売上は上がらないけど新商品の説明はさせられる、あまりにも成績が上がらないから上司がこっそり成績をつけてくれる……周りに迷惑をかけながら、その仕事をやりたいという気持ちもなくて・・・もう無理だなと思っていた時に、色々あって姉の代わりに文字入力の仕事を引き受けることになったんです。断るつもりで会場に行ったら、そのまま研修を受けて、働くことに(笑)。

それで踏ん切りがついて、保険会社の営業の仕事は辞めました。
ちょうど神戸の震災があった時期で、その影響も大きかったですね。生きるか死ぬかの境目は、どこに住んでいるかだけの話だなって。何が好きかは分からないけれど、嫌な仕事はやめておこうと思いましたね。

宮村さん

文字入力の経験はなかったけれど、ちょっと憧れていたんです。周りの若い人たちの入力がすごく速くて、難しさと同時に魅力も感じました。

スタッフ

具体的にはどんなところに魅力を感じましたか?

宮村さん

大きな会社だから、独自のシステムがあったんです。たとえば、数字を入力することが、電線を一つ予約するっていう工事の形態を意味している。工事の手配もそのシステムで全て行なっていました。

スタッフ

単純に見える文字入力でも、そのひとつひとつに意味がある、ということですね。

宮村さん

そうなんです。数字の意味が分かってくるのがすごく面白くて、続けたいなと。でもやはりタイピングが速い人と比べて処理できる量が違うから、これからどうしようと悩んでいたんです。

そんな時、チームの中で一番タイピングが速くて若い人が「宮村さんはこの仕事が好きですか?」って聞くもんだから「どちらかと言われたら好きだし、分かることが面白くなってきた」って答えました。そうしたら「速くなってきていますよ」って言ってくれたんです。

宮村さん

彼女は当時、珍しく派遣だけで生活している人でした。半年間はがっつり働いて、半年間は休む。最初は別の仕事していたみたいなんですけど、魅力を感じられなくてメンタル不調になってしまったそうで。それからは派遣の人生を選んだけれど、面白いし好きだなって思ったらどんどん上達していくのが分かったと。「だから宮村さんもやっていけますよ」と言われました。

スタッフ

宮村さんはその時、どんなことを感じましたか?

宮村さん

前の生命保険の仕事のこともあったから、確かに!って思いました(笑)。それまでは子どもの教育費がかかるからとか、少しでも家計の足しになればみたいな感覚で仕事をしていたのが、やっぱり仕事っていかに自分の想いを込められるかが大事なんだなと気づいたんです。

そのことや他の社員さんたちを見ていて「働くって何?」って改めて考えたんです。それがキャリアカウンセリングの勉強をするきっかけになりました。

今でもその会社には本当に感謝しています。

スタッフ

今にも繋がる、キャリアカウンセリングのきっかけになったんですね。

宮村さん

その後も何社か経験して、今度は百貨店の通信部門のコールセンターに入ることになりました。グループリーダーのようなまとめ役になったのですが、仕事しているのがだんだん苦しくなってしまって。

グループリーダーの次が研修担当、その次が採用担当でマネージャー、管理する立場になると色んな事を考えないといけなくなりました。

その時にコールセンターの一部を閉めることになったんです。そうしたら、職場で楽しく働いてくれていた近所の主婦たちや、学生たちは辞めなければいけなくて、そのあとどこに行くの?ってなるじゃないですか。とてもモヤモヤしました。

そしてその時キャリアカウンセリングの資格はすでに取っていたので、今度こそはキャリア支援の仕事しようと思って、その会社を辞めました。しばらくぼんやりしてたら、ある人から大学のキャリアサポートセンターに私を推薦していいかって連絡がきて、大学生のキャリア支援からキャリアカウンセラーの仕事をスタートしました。

宮村さん

そんなこんなでさまざまなタイミングというか、おかしな出来事が何度か起きてここに至ります(笑)

働くってお金を稼ぐ事なんだけど、自分の想いや興味や関心も含めて、やっていこう!って自分が感じられないとなかなか続けるのが難しい。

私たちのキャリアカウンセリングは〈自分とは何か〉をクローズアップして取り上げているので、私にとってはぴったりかなと改めて感じています。

スタッフ

宮村さんのお話の中で〈思いが込められているか〉が何度か登場していますよね。
それができるとどのように感じますか?

宮村さん

派遣の時に、社員の人たちから譲ってもらったテキストで勉強していたんです。通信会社だから、通信の仕組みを知ろうと思って。

読み進めていくと自分の持っているこの受話器と、相手の持っている受話器が繋がっているっていうことが理屈でもきちんと分かりました。

繋がっていることで感動というか、この仕事はひとことで言えば通信業界だけど、こんなふうに人と人とを繋ぐ仕事なんだって理解できました。人を繋げるために電柱を張り巡らせて、新しい技術を開発して電話を取り付けているわけです。

離れ小島の一人暮らしのおばあちゃんも電話があれば、遠くにいる家族の声も聞こえるし、安心するよね。人を繋いでかつ安心できるものを作っている、その一端を自分も手伝っているんだ!って気付いた時の感激はすごかった。

スタッフ

社会を構成する一員となっている自分の仕事の意味に気づいて、感激されたということですね!素敵です。

宮村さん

「そうか!私はこういう仕事しているのか!」と思ったら、すごく誇らしいしすごく感動しましたね。

派遣であろうが、社員であろうが、役員であろうが、仕事に携わっているという意義はすごく大きいって感激して。そしてさらにやる気が出てきて、また教材をもらってお昼休みにエクセルの勉強をしてみたり。あまりにも熱心だからみんなも教えてくれるし、そうしたらどんどん知識も得て、本当に面白かったです。

できないことができるようになるという面白さが、会社の一員として自分を役立つ人間に成長させていたかもしれません。

スタッフ

それは一体感……?

宮村さん

そうですね!一緒に頑張っているという。この大きな組織にちょっとでも自分が関われている喜びみたいなのがありました。すごくよかった、あの経験は。

スタッフ

宮村さん、すごく熱いですね!

宮村さん

そうなんです(笑)。だからキャリアカウンセラーになった当初は、その会社に関わりたいなとすごく思っていました。今でも何か機会があればとは思うけど、あまりにも大きくて。自分たちでちゃんとやっているという自負はあるのですが。

2.キャリアカウンセリングの仕事がスタート

スタッフ

思いがあったら、またどこかで繋がっていくような気がします。
その時に印象に残っているエピソードはありますか?

宮村さん

やっぱり派遣で働いていた時の仕事がすごく面白かったから、もう一度その面白さを味わいたいと思っている感じは今もあります。次に面白かったのは、大学での仕事ですね。

スタッフ

どんな思い出がありますか?

宮村さん

大学に行ったとき、私は二代目だったんですね。その前は同じ資格を持っていた年配の男性が担当されていて。蓋を開けてみれば、予算もなくて古い部屋が一つあるだけなんです。とにかく来る人を増やそうと思って、目標を立てて、チラシを配り、予算が取れるように働きかけて。毎年ちょっとずつ、予算が増やしていきました。

せっかくこの学部に設置したんだから、意味があるっていうものにしないと!ってすごく頑張ったんです。そしたらサークルや部活の口コミで広まって、いつのまにか違う学部からも来てくれるようになって。ガイダンスしたり、研究室に行ったり、将来のこと を一緒に考えようって話したりして、それがすごく面白かったですね。

3.宮村さんにとって〈働く〉とは

スタッフ

宮村さんにとって〈働く〉って、どんなことなんでしょうか?

宮村さん

通信業界で働いていた時に感じた喜びが、何にも代えがたいものがありました。人と人とを繋ぐところに、自分が参加できるという。キャリアカウンセラーとしても1対1の面談を通して、その人の社会や会社や家族とちゃんと繋がっていく。自分自身ともしっかりと繋がる、そのどこかに自分が存在したい、みたいな欲求を働くことで満たそうとしているのかもしれません。

スタッフ

ずっと求め続けていく、という?

宮村さん

当時はインターネットができて間もない時代だったし、今までにない世界が始まる雰囲気がありました。携帯を持っているのなんて一部の人。その時の携帯電話って大きい鞄みたいなので、箱に受話器がついてるんですよ(笑)。それがポケベルになって、今の携帯になって。一人一台使うなんて、予想できなかったからびっくりしました。

スタッフ

時代の移り変わりを仕事の中でも感じていたんですね。

宮村さん

その興奮をまた味わいたいと思っているから、新しいことには目が行きますね(笑)今はドローンにかなり興味があります。ドローンを操作したいわけではないですけど(笑)

どこか一角に自分がちゃんと携われている実感があると、嬉しいです。だから実は今の私のポジションである法人の代表理事の仕事はあんまり面白くないんです。中心になりたいわけではないので・・・(笑)

スタッフ

宮村さんのお話からは女性の活躍を増やしたいという思いも感じるのですが、
具体的に今後やっていきたいことはありますか?

宮村さん

本当はチャンスはいくらでもあるのかもしれないけど、具体的に今後やっていきたいことは、正直なところ分からないんですよね。

でもアンテナを張っている方向に、道は続いている気がする。あの時代にキャリアカウンセラーの資格を取るのは、ものすごくハードルが高かった。高額の研修を受けないといけないので、当時は清水の舞台どころじゃなくスカイタワーから飛び降りるくらいの気持ちでした。なのでもっと気軽にスタートできて、稼げるようになったら還元できるようなことができないのかなとずっと考えていて。

例えばパソコンの実習やキャリア研修、カウンセリングを受けるのも無料、みたいな。その中でこの仕事でやっていく!という気持ちになれば、選んだ業界で活躍できると思うんです。そうなるとお金が入ってくると思うから、しばらくしたら講師になって戻ってくるとか、たくさん稼いだから寄付するとかで、優秀な女性を排出する場が作れないかなと。

4.学生へのメッセージ

スタッフ

今まさに学生さんたちは就職活動の真っ最中ですよね。
就職活動や自分が進むべき道について、悩んでいる学生にメッセージをいただけますか。

宮村さん

日本は一律に新卒を取るという、特殊な採用活動をやっている国ですよね。きっと戦後からだんだんと形づくられたものですが、コロナ禍のこともあって、今、既成概念が壊され始めている。働き方も変化していく中で、そんな制度に乗らないといけないのは気の毒な気がして。学生にとって良いことかどうか、大人としてもっと考えないといけないなと。その一方で、若い人たちにも考えてもらいたいなと感じます。この仕組みがあるかぎりは、沿った活動をしなければいけないと。

いつか終わるかもしれないその中で型通りに進むというよりは、自分がまだ見ぬ社会の中で何を軸に生きていきたいと思っているのか。どんな仕事なら感動できたりやる気が湧いたりするのか、そこから”仕事”っていうものを捉えてほしいなと。

エントリーシートの書き方とか面接の受け方とか、それはマナーやルール。守るのも大事だけどそれだけで終わってしまうと、社会は同じ社会人を生産するだけになってしまう。そうではなくて、新しい社会を自分たちも作るっていうそんな旅立ちにして欲しいなって思います。

スタッフ

新しい価値を創造していくような学生さんに期待ですね!
では、今後の展望についてお聞かせください。

宮村さん

やりたいことは明確なので、できるところからコツコツと。
新しい戦力も今年の4月から増えましたので、一緒に頑張りたいですね。

5.コワーキングスペースビィーゴについて

スタッフ

それでは最後に、ビィーゴの良いところ・反対に改善して欲しいところがあれば、教えてください。

宮村さん

ビィーゴは、何より若い!すばらしい!本当にこれから!っていう感じがするところがいいところです。もっとやってほしい!と思う反面、頑張っているメンバーが疲弊しないように気をつけてもらいたいなというのはあります。

私にとってビィーゴは、試行錯誤ができる場所であってほしいですね。新しいわけのわからない(笑)ワクワクするものがここにある。その期待が欲しい方はぜひ!、っていう感じです!  

あと、今後のイベントではその場でキャリアカウンセリングを無料で体験してもらえるような、ブースを作ってもらえると嬉しいですね。

スタッフ

それは是非お願いしたいです!

↓というわけで、早速次回のビィーゴイベントより、宮村さんのお話が聞けたり、キャリアカウンセリングが受けられるイベントが始まります!気になる方は是非チェックしてみてくださいね。

宮村さんのプロフィール

宮村 聡子

一般財団法人キャリアカウンセリング・センター 代表理事。専業主婦の時代を超えて通信業界で仕事をした際に「仕事って何?働くってどういうこと?」と考えたことがきっかけでキャリアカウンセラー(CDA)資格を取得。現在は、学生や社会人のキャリア支援業務に従事。

 


編集後記

キャリアカウンセラーとしてご活躍されている宮村さん。専業主婦として家庭に入っていた頃から今までの人生、これからは新しい人材と精力的に働いていくという貴重なお話を伺うことができました。

普段は柔和な宮村さんの、熱い想いに触れた楽しいインタビューでした。

── 宮村さん、素敵なお話をありがとうございました。

この記事を書いた人
ビィーゴ
みんな大好きビィーゴちゃんです。ビィーゴのホットな話題をお伝えします。