トークセッション&交流会『みんなのオシゴトーク「資格を活かして働く」』の様子をレポート!

2022年7月18日(月・祝)にビィーゴのキッチンスペースにてトークセッション&交流会 「みんなのオシゴトーク〜私らしいはたらき方、はじまる。〜を開催しました!

今回のテーマは「私らしいはたらき方」です。ここ数年で生活が大きく変化し、皆さんの当たり前も変化しているのではないでしょうか? はたらき方もその一つ。生活の大部分を担っている仕事だからこそ、自分らしいはたらき方を見つけたいもの。

今回のイベントはトークセッション形式で行いました。トークセッション#1のテーマは「資格を活かして働く」です。ゲストは公認心理師・カウンセラーのみなこさんとキャリアカウンセラーの宮村聡子さんのお二人です。お二人ともカウンセラーとしてご活躍されていますが、それぞれが得意とする専門的な仕事内容について、またカウンセラーとして生きていくためのコツやヒントを過去から順番に振り返ってお話していただきました。

それでは実際に参加したスタッフが当日の様子をリポートします。当日参加できなかった、という方もぜひ最後まで目を通してみてください!

イベントは2部構成。前半は、みなこさんと宮村さんがそれぞれ人生を振り返りながらご自身の専門についてトークを。後半は、「資格を活かして働く」「働き方を見つめる」をテーマにクロストークを繰り広げました。

「わたしの履歴書」

お二人にはビィーゴの独自ツール「わたしの履歴書」を使って、それぞれの人生について振り返っていただきました。また「わたしの履歴書」には、誕生から今までを折れ線グラフで書く欄もあり、「これまで」や「これから」の振り返りができます。

「わたしの履歴書」見本(お二人とは関係ありません)

公認心理師・カウンセラーみなこさんの生き方・働き方

みなこさん

公認心理士・カウンセラーの仕事とは

公認心理士とは2017年から誕生した、心理系で初の国家資格。
職務内容が似ている臨床心理士は民間資格です。

カウンセラーは心の悩みを抱えた人やストレスに耐えられなくなった人の相談に乗り、解決の手助けをする仕事。活躍する場所は多様で、みなこさんは就労継続支援A型事業所で支援員へのメンタルサポートなどを行う社内カウンセラーとして勤務されています。

みなこさんのこれまで

金融関係の会社に勤めていた中でゲシュタルト療法に出会い、心理学の勉強を趣味として始めたみなこさん。その後、学校の先生の言葉をきっかけにクリニック横のスペースでセラピーを開始。しかし、2017年に乳がんが発覚。治療を続けながらセラピーも続け、無事に完治し現在に至ります。

キャリアカウンセラー宮村聡子さんの生き方・働き方

宮村さん

CDA資格とはキャリア・デベロップメント・アドバイザー:Career Development Adviserの略称。日本キャリア開発協会(JCDA)が認定しているキャリアカウンセラー資格です。

国家資格キャリアコンサルタントとは平成28年4月より国家資格として認められたライセンス。学科試験と実技試験の両方に合格し、名簿に登録することで「キャリアコンサルタント」を名乗ることができます。

キャリアカウンセラーの仕事とは

キャリアカウンセラーはスキルや知識や興味といった特性から、ベストなキャリアを目指すヒントを探して、キャリアデザインを手伝う専門家。宮村さんは仲間と一緒に一般財団法人キャリアカウンセリングセンターという組織を立ち上げ、キャリアカウンセリングはもちろん、研修の講師をしたり、大学の授業のお手伝いをしたり、様々な場所で活動されています。

宮村さんのこれまで

ママ友の紹介で保険会社で働いていた宮村さん。震災の影響で心境の変化があり、嫌な仕事はやめておこうと退職を決意。その後、何社か経験した後に大学生のキャリア支援をスタート。グラフには書かれていませんが、2017年に乳がんを発症し、最近まで治療を続けていたそう。現在は寛解し、仕事を続けていらっしゃいます。

クロストーク&質問コーナー「資格を活かして働く」

今回のクロストークテーマは「資格を活かして働く」です。

カウンセラーと言ってもジャンルは様々。活動するフィールドが違うだけで、違う課題が出てくることも。資格が必須の職業ですが、どのように活かして働かれているのでしょうか。

みなこさんと宮村さんのカウンセラーとしての生き方、働き方。また同じ病を経験されたお二人がどうやって試練を乗り越えたのか、などもためになるお話です。ぜひ最後までご覧ください。
(以下、印象的なお話を抜粋しています)。

ーー大きな病気を経て、やはり心境は変わりましたか?

みなこ:めちゃくちゃ変わったと思います。度胸がついたというか。怖いものがあんまりなくなってしまったっていう。病気の前は些細なことで、すぐ泣くようなタイプだったんですけど、今は泣きたくても泣けない(笑)。涙、どこにいったんって感じ。

ーー受け流せるようになった?

みなこ:そうですね。図太くはなったような気がします。

ーー宮村さんはどうですか?

宮村:私はたまたまなんですけど、仕事の関係で両立支援コーディネーターの研修を受けていたんです。両立支援というのは治療と仕事の両立支援。だから癌って告知されても、今はイコール死ではないっていうことを知識として持っていたので、グラフには書かなかったんですけど。それでもすごくショックでしたし、どうしようって。その時、仲間と一緒に今の組織を立ち上げようと言ったものの。前の会社を辞めるのも、一旦は悩みました。

ーー二人とももう一つ共通することとして、今のお仕事に就いてからそんなに日が経っていないんですね。資格を取られたのもわりと最近ということで。

宮村:私は国家資格は最近なんですけど、民間の資格を取ったのは20年くらい前なんです。それが国家資格になったのが5,6年前。

ーーそれほど重要な仕事になってきている?

宮村:そうですね。ただまだそこまで、知られていないかもしれません。

ーーみなこさんの資格も?

みなこ:国家資格になってまだ5年くらいの新しい資格なので、まだまだ認知されていないですね。全く新しいものというよりは、臨床心理士の資格が国家資格になったイメージ。国が力を入れだしたんだな、という印象はあります。

ーー資格を取ろうと考えたきっかけは?

宮村派遣で通信会社に勤めた後ですね。当時、窓際族と呼ばれていた人たちを実際に目の当たりにしたんです。でも彼らは楽しいのかなって。そんな時に新聞に載っていた「キャリアカウンセラー」の告知に目が留まりました。こんな仕事があるんだ!と思ったのですが、かなり高額で。でも次の年も同じ記事に目が留まったので、踏み切りました。

みなこ:国家資格になるらしいというのは、耳に入っていて。ただ取れるものと思っていなかったので、自分のやりたい勉強だけ続けていました。よくよく話を聞いてみたら、可能性があるかも?と。これまで相談業務に就いていた方への移行措置があって、私がちょうど当てはまったんです。チャンスは5年しかないし、悩んだのですがチャレンジしてみようかなと。

ーーお金の問題はもちろん、他にも勉強で大変なことはありましたか?

宮村学校は通信と通学と両方の時間が決まっていて、通信の内容は覚えればいいのですが、通学はロールプレイングなどの実習があって不安が募りました。初めてのことだらけで。

みなこ:予備校の金額も色々あるけど、闘病中で死ぬと思っていたので貯金を使い切っていたんです。学校に行くお金もないし、YouTubeとネット検索でどうにか。実践で学びがあったのも大きいとは思います。

ーーすぐにその資格は活かせましたか?

宮村全く違う仕事をしていたので、とりあえず辞めてみて。それから「誰か声をかけてほしいなあ」と思いながら、一生懸命に勉強会へ参加していました。結果的に違うところからお声がけがあって、大学生のキャリア支援をスタートしました。

みなこ:今の仕事は比較的すぐに見つかりましたね。個人で、というのも考えましたが断念しました。なかなか難しくて。

ーーやはり取ったからどうにかなるというものではない?

宮村お医者さんとか看護師さんのように、資格がなければできない仕事ではないけれど、系統立てて学ぶことができるメリットはあります。色んな方の話を聞いていると、仕事が待っているわけじゃなくて、自分で行動を起こさないことには何もならないっていうのは、どんな資格でも言えることかなと。特に対人関係の仕事は信頼できる方の紹介が強い世界ですね。

話の流れでトークテーマ「働き方を見つめる」に変更!

ーーキャリアカウンセラーの観点から、自分らしく働くコツを教えていただきたいです。
そもそもキャリアって何でしょう?

宮村私たちが学んで実践しているキャリアは、人生そのものって感じですかね。自分の生き方をどうしていくか決めていくもの。転職するものも現状維持もありだし、自分が納得して選べるかっていうことですかね。棚卸というか、自分を見つめ直してみる時間のお手伝いというか。本来は自分がどうありたいかを一緒に見ていく感じです。

ーーお二人がこれからの働き方について考えることはありますか?

宮村昔はキャリアカウンセラーっていう仕事も、ユーチューバーもいなくて。日常茶飯事に仕事が生まれてはなくなっていくことが起きている。新しい仕事を自分が作るのもありかもね、という考え方が必要になってくるかもしれません。

みなこ:世の中がもっと優しくなったらいいのにな、と感じますね。それぞれの個性が活かせるような教育をして、活かせるような仕事で生活できるような世界に。

まとめ

今回のクロストークは公認心理士・カウンセラーのみなこさんとキャリアカウンセラーの宮村さんにご登壇いただきました。得意とする分野は違えど、同じカウンセラーとして話が盛り上がる場面も。

参加者の中にも同じ資格を持っている方がいらっしゃったため、クロストーク後の交流タイムでは前向きな相談で盛り上がりました!

【登壇者紹介】

みなこさん

20代後半に出会った心理療法(ゲシュタルトセラピー)をきっかけに心の世界の学びを始める。2014年から枚方と奈良を拠点にワークショップや個人セラピーを行う。
現在は就労継続支援A型事業所にて支援員へのメンタルサポートやコンサルなど社内カウンセラーとして勤務。


宮村聡子(みやむら さとこ)さん

一般財団法人キャリアカウンセリング・センター 代表理事。
専業主婦の時代を超えて通信業界で仕事をした際に「仕事って何?働くってどういうこと?」と考えたことがきっかけでキャリアカウンセラー(CDA)資格を取得。現在は、国家資格キャリアコンサルタントにも従事。自分らしさを発揮しながら環境と共に自分を生きることをお手伝い。

ビィーゴ大学とは

ビィーゴ大学は、ビィーゴ会員が得意な分野を生かして先生になり、普段なかなか聞くことができないビジネス・仕事に直接繋がるノウハウを教えてもらえるスクール事業です。

次回もお楽しみに!

この記事を書いた人
ビィーゴ
みんな大好きビィーゴちゃんです。ビィーゴのホットな話題をお伝えします。