「ものづくりを変える!デザインの力」第三回をレポート!ゲストはデザイナーの坂本大祐さん

2023年1月15日(日)ビィーゴ キッチンスペースにてリレートーク&交流会「ものづくりを変える!デザインの力」の第三回(全三回の最終回)が開催されました!

このトークイベントは枚方市立地域活性化支援センター(ひらっく)主催による、製造業やデザイン業をされている方、そしてデザインに興味のある全ての方に向けて、デザインの持つ力とは何か?というお話をメーカーの担当者、デザイナー、編集者など広い意味でデザインをされている方をゲストにお呼びして、それぞれの実例をもとにトークを聞いていただくイベントになっております。

過去二回のレポートはこちら↓↓↓

今回は第三回の様子をレポートします!

第三回のテーマは「これからの”デザインの役割”」

今回のゲストは、2022年度のグッドデザイン大賞を受賞した「まほうのだがしや チロル堂」を手がけたデザイナーの坂本大祐さんです。

坂本さんは大阪を拠点に活動していましたが、2006年にかつて山村留学で暮らしていた奈良県東吉野村に移住。コワーキング施設オフィスキャンプ東吉野を立ち上げます。その後、同施設で出会った仲間と合同会社オフィスキャンプを設立。プロダクトデザインを手掛けながら、地域にデザインを通して仕事を生み出したりするなど、多岐にわたる活動をされています。

トーク前半は、坂本さんの活動を紹介

トーク前半は、大阪出身の坂本さんが奈良に移住してから始めた様々なプロジェクトについて語っていただきました。

・わずか1600人の村に移住者を増やそうとクリエイターをターゲットにしたコワーキングスペースを設立。そこで集まったクリエイター仲間と合同会社を設立。

・夏の川に出る大量のバーベキューのゴミを、楽しみながらきれいにするために、参加費3000円で川のゴミ拾いイベントにすると大好評。

コロナ禍でもできるアートイベントとして、山の中にアートを設置して山を歩きながら楽しむ「MIND TRAIL」(「デザインの力」第二回のゲスト指出さんも紹介されていました!)
などのユニークな企画をされています。

そして会社としては、

・イメージと名前を変えて、新たにブランディングした甘納豆「SHUKA
・古くから革靴の産地である奈良の技術を生かして作る、懐かしくも新しいスニーカー「TOUN
・そして先日グッドデザイン大賞を受賞した新しい子ども食堂のかたち「まほうのだがしや チロル堂

などの仕事を手掛けられました。

「まほうのだがしや チロル堂」の”まほう”とは??

その中でも、グッドデザイン大賞を受賞した「まほうのだがしや チロル堂」はなにが”まほう”なのかをご紹介します。

チロル堂は、こども食堂の役割も担っています。
でも子供たちの中には、実は行きたくても行けないという子供たちが。
それは「子ども食堂に行った」ということは、自分は貧しいと言ってしまうようなものだからです。
そんな子供たちの尊厳を潰さずに食べに来てもらうにはどうすれば良いか。
「チロル堂」はそこである魔法を考えました。

18歳以下のこどもだけが回すことのできる1回100円のカプセル自販機
カプセルの中にはチロル堂だけで使える通貨「チロル札」が入っていて、1チロルで100円分の駄菓子を買うことができます。

そしてこの「チロル札」は100円以上の価値になることもできます。

なんとこの1チロルで、500円のカレーを食べることができるのです。

それができるのは、大人の飲食料金に寄付が含まれているからです。これを「チロる」といいます。つまり、大人が食事などを楽しみながらチロるだけで、こどもは100円さえあれば100円以上の価値のものを自分で払って食べることができるのです。

子供たちの尊厳を守りながら100円でお腹いっぱいになってもらう。そのまほうのメカニズムが評価されて「チロル堂」はグッドデザイン大賞を受賞したのです。

トーク後半は質問タイム

様々なアイデアとプロダクトについて聞いたこともあり、参加者からたくさん質問が飛び交いました。

坂本さんも、時折「ああ、良い質問やねー」と、ひとつひとつの質問に丁寧にお答えいただきました。

イベント後半は、交流会

今回の交流会も、盛り上がりました!

参加者の中には面白いプロダクトをしている方もいて、坂本さんから次々と色んなアイデアが飛び交って、みなさんそれを食い入るように聞いていらっしゃいました。

「ひらっく」がモノづくり起業を応援、発信!!

今回の企画も、前回同様に枚方市立地域活性化支援センター 通称「ひらっく」さんが主催。

今回も「ひらっく」さんはリニューアルされた「枚方市ものづくり企業支援総合サイトのホームページのご紹介をされました。

そして今回は、枚方のものづくり企業の中で、パソコンのキーボードのボタンや、ゲーム機のボタンの中にあるスポンジを作っている会社を紹介してくれました。
絶妙な押し加減はそのスポンジがあるからだそうで「枚方すげー」と思いました。

そんな会社をはじめ、枚方にあるものづくり企業をお探しのときには是非「枚方市ものづくり企業支援総合サイトをご覧ください。

参加者の声をご紹介

最後に、今回参加していただいた方のお声を少しだけご紹介します。

・「デザイン」の可能性を再認識することができました!すごく楽しかったです。
・今後のアイデア出しのヒントをいただけました。
・「チロル堂」の”店内で魔法をかける”というフレーズがとても心に残りました。
・坂本さんがとても気さくな方で、いろんな事に答えてくださったとても充実した時間になりました。

みなさん、ありがとうございます!!

以上、「ものづくりを変える!デザインの力」第三回のレポートでした!!

全三回でお送りしましたこの企画もこれで無事全ての回を終えました。
登壇者はもちろんのこと、お越しいただいた皆さま、本当にありがとうございました。

ビィーゴではひきつづき素敵なゲストをお呼びしてのイベントを企画してまいりますので、これからもビィーゴをよろしくお願いします!!

それでは!!!

この記事を書いた人
アサカワ ミト
ビィーゴ コミュニティマネージャー(アナタとおしゃべりしたい人)
イベントを企画したり、ビィーゴを通して枚方の面白さを発掘したりしています。
演劇活動もしており、カフェなどの日常のそばで小さな公演をしたり、一般の方にも演劇を体験していただける「演劇であそぶワークショップ」などの活動もしています。