リレートーク&交流会「ものづくりを変える!デザインの力」第二回をレポート!ゲストはソトコト編集長の指出一正さん

2022年12月18日(日)にビィーゴ キッチンスペースにてリレートーク&交流会「ものづくりを変える!デザインの力」の第二回を開催しました!(全3回)

このトークイベントは枚方市立地域活性化支援センター(ひらっく)主催による、製造業やデザイン業をされている方、そしてデザインに興味のある全ての方に向けて、デザインの持つ力とは何か?というお話をメーカーの担当者、デザイナー、編集者など広い意味でデザインをされている方をゲストにお呼びして、それぞれの実例をもとにトークを聞いていただくイベントになっております。

今回はその第二回の様子をレポートします!

第二回のテーマは「地域×デザイン」

今回のゲストは、株式会社ソトコト・プラネット代表取締役で未来をつくるSDGsマガジン『ソトコト』編集長の指出一正さんです。

指出さんは全国各地で、様々なソーシャル、ローカル、エコ、ロハス、SDGsなどの取り組みにも参加されていて、経済産業省をはじめ政府や行政からの依頼も多く引き受けていらっしゃいます。

未来をつくるSDGsマガジン『ソトコト』とは??

雑誌『ソトコト』は1999年に刊行。
「社会や環境がよくなって、そしておもしろい」をテーマとしたソーシャル&エコ・マガジン改めSDGsマガジンです。世界の、そして日本各地のソーシャルグッドな話題を毎月編集して、読者の皆さん、ひとりひとりの生活のヒントになる情報をお届けしている雑誌です。

指出さんは2011年より『ソトコト』の二代目編集長を務められています。

地域とデザインはどう関係する???

先ほどもご紹介したように指出さんは雑誌の編集者が本業。そんな編集者としての視点から様々な角度でデザインと携わってこられました。
そして、様々なまちづくり、ばしょづくり、ものづくりと進めるときに「デザインの力」は欠かせません。
今回はそんな様々なプロジェクトに関わって来られた指出さんならではの観点から「地域×デザイン」について80分たっぷり語っていただきました。

「実はほとんど魚にしか興味がない」・・・???

指出さんのお話はとにかく面白いんです。話は冒頭から意表を突きます。
魚が好き過ぎる指出さんは、地域を3種類の魚から見ていると言います。そこから見えてくる土地と「水循環」というお話。このお話は地域の在り方などを考える上で大事にされているそうです。

「ワクワクってもともと、水が湧くから来ているんですよ」

インパクトのある言葉の数々に、参加者を一気に惹きつけます。

「生き物は、水が湧くところを見つけると「ああ、生きていけるな!」と思える。”ワクワク”って良いイメージがあるのはそのためなんです。」

一見関係ない話をしているのかと思うと、次第に様々な視点がデザインと関連してきて、最後にはあらためて「デザインの力とは」という本質的なところを考えさせられるお話をしていただきました。

数々のお話を少しだけご紹介。

指出さんのお話のあれこれは、ここではとても語りきれません(笑)
そこで、特にデザインに関することばを箇条書きでご紹介したいと思います。

・「かっこよく作りすぎない。美しく研ぎ澄ますほど、まわりを置いてけぼりにしてしまうんです。」
・「魚でもなんでも、自分の視点で社会を紐解いていくとブレない。それがデザインにつながる。」
・「現れなかったものが、現れる。そんな”自分たちを受け入れてくれる”のがデザインの力。」


シンプルだけど、すごく深い言葉の数々ですよね。

地域を浮かび上がらせるデザインの数々

デザインの力がどう地域に活かされているのか??
後半は、数々の地域プロジェクトを紹介していただきました。

・奈良県の奥大和を5時間以上かけて歩き、作品を通して自然体験をする芸術祭「MIND TRAIL」
・シェアオフィスに光るスナック看板を置いただけで地元の方々が集まってくる「スナックミルキー」
・ブナ林の中に5メートル四方のステンレス板を置いて空気を表現し、勝手に神社にした「空気神社」

(ちなみにその空気を入れたプチプチを販売すると4万枚売れた)
・元は市販の着ぐるみで、あまりの無個性から逆に地元民にデザインされたゆるキャラ「桃色ウサヒ」

などなど、こちらもご紹介しきれません(笑)

『ソトコト』の表紙のデザインの話から、地域プロジェクトをデザインの力で立ち上がらせるユニークなアイデアエピソードの数々。

デザイナーという目線ではなく、編集者として、そしてソーシャルグッドな活動をしてきた目線だからこそ見えてきた「デザインの力」をたっぷりお話していただきました。

参加者にはデザイナーの方も多かったのですが、指出さんの視点にみなさん感嘆されていて、あらためてデザインというものの本質や、デザインの持つ力を考えなおすきっかけを持たれた様子でした。

そういえば今回は、熱心にメモされている方も多く見受けられました!

「ひらっく」がモノづくり起業を応援、発信!!

今回の企画は前回同様に枚方市立地域活性化支援センター 通称「ひらっく」さんが主催。

今回も「ひらっく」さんはリニューアルされた「枚方市ものづくり企業支援総合サイトのホームページのご紹介をされました。指出さんも興味津々に聴いていましたよ!

枚方にあるものづくり企業をお探しのときには是非「枚方市ものづくり企業支援総合サイトをご覧ください。

後半は交流会

後半は、3つのグループに分かれて交流会をしました。

デザイナーの方をはじめ、会社員の方もいれば個人経営、フリーランスと職種業種も様々。

指出さんのお話の後なので、みなさんもワクワク感いっぱいの中で交流。
自然と熱量も高く感じられました!

指出さんは、各グループを周っていただいたので大忙しでした(ありがとうございますっ)。

なお、指出さんからは後日こんなメッセージをいただきました。
「楽しい時間をありがとうございました! 枚方のみなさんとワイワイとご一緒させていただけて、とてもうれしかったです。」

指出さんの言葉に象徴されるように、アットホームで賑やかなイベントでした。参加者のみなさん、そして、指出さんありがとうございました!!

ということで、「ものづくりを変える!デザインの力」第二回のレポートでした!!

「ものづくりを変える! デザインの力」は次回で最終回!! 来年1/15(日)です。
ゲストにはなんと2022年度のグッドデザイン大賞を受賞された、合同会社オフィスキャンプのデザイナー坂本大祐(さかもとだいすけ)さんをお呼びしてトークしていただきます!! 是非お越しください。

この記事を書いた人
アサカワ ミト
ビィーゴ コミュニティマネージャー(アナタとおしゃべりしたい人)
イベントを企画したり、ビィーゴを通して枚方の面白さを発掘したりしています。
演劇活動もしており、カフェなどの日常のそばで小さな公演をしたり、一般の方にも演劇を体験していただける「演劇であそぶワークショップ」などの活動もしています。