新コミュマネ登場!移働家 山﨑謙さんに聴く「コワーキングスペースの使い方」とは?【ビィーゴインタビュー】

今回のビィーゴインタビューは、この4月よりビィーゴの木曜限定コミュニティマネージャー(コミュマネ)として参戦していただけることになった移働家の山﨑謙さんにインタビュー!!

山﨑さんは関西のコワーキング界隈で顔が広く、イベントで登壇されたり、司会をするなどの大役も担う方。ペーペーなボクは当初「お話してくれてありがとうございます!」という気持ちで交流させていただいてたんですが、そんな方がまさかビィーゴスタッフになるなんて驚きました!!

とはいえ、読者の皆さんは山﨑さんを「え、誰?」と思ってる方も少なくないはず(笑)。

そこで今回は…

・移働家 山﨑謙とは、何者なのか?
・コワーキング界のベテランが何故、ビィーゴスタッフになろうと思ったのか?
・ビィーゴで何をしようとしているのか?

などをお聞きしていきます!!


この記事を読んでぜひ山﨑さんの人となりや魅力を知っていただき、ビィーゴで会った時には気軽にお話してもらえたらと思います!!
では、最後までお読みください。

【プロフィール】
山﨑 謙(やまさき けん)

1978年4月11日 大阪府高槻市生まれ

いろいろなところでいろいろな仕事をする「移働家(いどうか)」
Webライター・コワーキング運営サポート・イベント企画・MC・ファシリテーター(キャラクター強い人たちをまとめるので「猛獣使い」と呼ばれる)・歩くみどりの窓口(楽しい移動方法を提案)など。ごはんおごる感覚で手軽に自身を貸し出す「レンタルヤマサキ」が意外と人気。

2024年4月から「ビィーゴ」木曜コミュニティマネージャーとして入団。3つのコワーキング運営にかかわることになり「さすらいのコミュニティマネージャー」としての活動をスタート。

<インタビュアー>:アサカワ ミト(ビィーゴ コミュニティマネージャー)       

なんか、いつもと違う雰囲気・・・

ミト

それではよろしくお願いします。じゃあ早速なんですが、移働家って…

山﨑

ちょちょちょ、ちょっと待って。なんか雰囲気おかしない?? 取り調べみたいになってるやん。ライトがめっちゃ眩しいんですけど…

ひらいわ

あ、大丈夫です。気にしないでください。

山﨑

どういうこと? これでやんの???

移働家という名前の由来。

ミト

山﨑さんの肩書きである、この「移働家」。これは何なんですか?

山﨑

いや取り調べやん…。インタビューって聞いてたからもっと和やかにやるもんかと思ったんやけど。

ミト

答えてくださいっ!

山﨑

いや、怖っ…!(どこまでやんの???)

あのー…移働家の「どう」の字が「動く」じゃなくてですね、「働く」っていう字なんです。要は色んな場所で色んな仕事をするっていう…はい。そういう意味合いで、移働家と名乗らせていただいてます。はい。

ミト

ご自身で名付けたんですか?

山﨑

これが違うんですよ。移働家っていう言葉は、伊藤富雄さんという日本で初めてのコワーキングスペース「カフーツ」を創った人が使ってらっしゃって。

ミト

出た! カフーツの伊藤さん(笑)コワーキング業界では有名人ですよね。

なるほど、そうだったんですね。それまでは何をされてたんですか?

山﨑

僕の世代は超絶に就職氷河期で。それまで就職率100%の大学に入ったんですけど、僕の世代あたりから100%じゃなくなったんですよ。で、結局僕はラジオDJになりたかったのでバイトを選んで、アナウンススクールに通ったんですね。そこから結果的に色んな仕事を転々とするようになりました。

ミト

例えばどんなことを?

山﨑

土日イベントのキャンペーンディレクターだったりとか、キウイフルーツ切って売ったりとか、家電量販店でバイトしたりとか…色んな仕事をやらせていただいて。

それはそれで楽しかったんですけど、一方でちゃんと就職をしてお仕事をされてる方もいらっしゃるわけで。だからやっぱり引け目もあって「ちょっと嫌やな…」って気持ちが長くあったんです。

でもそれを伊藤さんの「移働」という言葉を聞いてから「そうか。いろんなところでいろんな仕事をする人ということにしてしまえばいいんだ!」と思えるようになって、それで移働家を名乗り始めた感じですね。

山﨑

おっ、電気ついた。

ひらいわ

あ、ちょっとライト使った撮影を試してみたかっただけなんで。こんな感じで。

山﨑

わかったわかった。もう、やらんでええから!眩しいっ!

カタカナの肩書きが嫌だった。

ミト

じゃあ、改めて仕切り直します(笑)

山﨑

そうしてください。どこまでやるんやろな思ったから、良かった〜。
ただ、だるま置いてる意味がちょっとわかんないですけどね…。

ミト

なんか貰い物だそうです。

あれですか、カフーツの伊藤さんからヒントを経て「移働家」と名乗ることで、メンタリティは変わりましたか。

山﨑

肯定的になれましたね。それは世の中が変わってきたことも大きいんですけど。「いろんなことを、いろんなところで、いろいろする人」という立ち位置で僕はいいんじゃないかって思えるようになったので。

ミト

最近ではパラレルキャリアだとか言いますよね。

山﨑

そう!それでいうと僕、肩書きをカタカナで言うの嫌なんですよ。

ミト

ああ、ノマドとか。ギグワーカーだとか。

山﨑

そうそう。そういう横書きの呼び方がいっぱいあるじゃないですか。それなんか、スタバでドヤ!みたいな感じがあってなんか嫌なんですよ…そんな大した仕事してない(笑)

ミト

してないんですかね?

山﨑

いや知らんけど(笑) でもなんかイキッてる感じがして。
(注:ちなみに山﨑氏の小学校時代のあだ名は「イキリのケン」だそうです笑)

で、もうちょっと言うと僕は今、家なしで生活をしてるんですよね。ホテルに泊まったり、サウナのある温浴施設に泊まったりしてるんですけど、それを「アドレスホッパー」って言うじゃないですか。僕それなんか嫌なんですよね…(笑)

それやったら「移働家」の方がしっくり来るなと思ってます。

ミト

いやー、良いですよね。移働家。変に横書きにするよりも移働家っていう方が山﨑さんにはまってる感じがして、良いと思います。

山﨑

ありがとうございます。

移働家としてのお仕事は??

ミト

ところで、具体的に移働家としてどんなことをされてるんですか。

山﨑

ライターの仕事が多いですね。「移動先の電車はこうやって乗れ」とか、「ここにこういうコインロッカーがあるぞ」とか、「こういう切符を買ったらこういう楽しみ方できるぞ」とか、そういうのを寄稿してます。

ミト

なるほど、移働家だから移動に関する記事が多いんですね。

山﨑

そうですね。あとはカフーツの伊藤さんともお仕事させてもらっていて、神戸の中華料理屋さんのオウンドメディアの記事を書かせてもらったりしてますね。

カフーツではお留守番みたいな感じで間借りコワーキングもしてますし、大阪十三にあるJUSO Coworkingでは毎週金曜日に店番してます。

ミト

で、時々イベントの司会を頼まれることも?

山﨑

最近はあんまりないんですけど、カフーツのイベントで当時動画配信の主流だったUstreamで配信やってたときの司会が評判が良かったみたいで。後に、コワーキングフォーラム関西2011と2012の全体司会をやらせてもらいましたね。

ミト

ラジオDJを目指されていたこともあって喋るのが上手だから、この前の年末に集まったコワーキング忘年会の時も、山﨑さん自然と司会ポジションになって回してましたもんね。

山﨑

なっちゃいますよね(笑)

あとは今、【レンタルヤマサキ】というのもやってます。「これひとりではできんな…」ってことを「メシおごるから付き合ってよ」くらいのノリで誘っていただき私をレンタルするサービスですね。

ミト

はい。実はボクも一度レンタルしました(笑)

山﨑

してくれましたね。ミトさんの演劇リモートワークショップに参加しました。

ミト

その節はありがとうございました。あ、今日のお昼はボクが出しますので(コソッ…)

山﨑

あぁあぁ、ありがとうございます。え、コソコソする必要ある??

ビィーゴスタッフになろうと思った理由とは?

ミト

で!そんな山﨑さんがまさかのビィーゴアルバイト募集に応募してくださいまして。晴れて採用となったわけなんですが…え、どうしてビィーゴに?(笑)

山﨑

他のコワーキングスペースでも募集はあったと思うんですけど、僕多分ビィーゴが一番肌に合うと思ったんですよね。いっしょに楽しいこと出来そうだなって。現に早速、毎週動画撮ってますしね。

ミト

力入れてますねぇ〜。 内容は無いですけど(笑)

(毎週アップされるビィーゴによる山﨑さんの日報動画。随所に細かいこだわりが…)

ミト

山﨑さんから見た、今のところのビィーゴの雰囲気ってどうですか?

山﨑

人が凄い、いっぱい来る(笑) 凄いね。いや凄いっす(笑) 駅直結だから人は多いですよというのは伺ってましたけど、ほんとに多い。僕、以前誰かとコワーキングスペースってもう慈善事業なんちゃうか!って話してたことがあって。

ミト

なんでですか?(笑)

山﨑

カフーツで間借りコワーキングしてる時やJUSO Coworkingで店番してる時、正直1日中誰も来ない日もあって。もう、なんのために空けてんのかなって思う時もあるんです。

それで手持ち無沙汰なもんだから、部屋の中で七輪出して、飯作って配信したりとか、コワーキングの中にテント張ったりとか、変な企画ばかりしてるんですけど(笑)

それを考えるとビィーゴさんは来る人が多い上に割とラフなイベントもやってらっしゃるから、僕がひょいって入った時に、一番いっしょに楽しいことできそうな場所だなって思ったんですよね。

ミト

いやーー楽しいことしたいんで、嬉しいです!

山﨑

集客も多くて、イベントも多くやってる場所ってあんまりないんですよね。両方ができてるっていうのはホント凄い思うんで、自信持ってもらっていいですよって言いたいです(笑)

ミト

ありがとうございます!

山﨑

あと決め手になったのがもう一つあって。それは枚方でコワーキングネットワークを作られたっていうのが大きいですね。

ミト

おお!それはどうして?

山﨑

この間「Coworking Day 2024 in Hirakata」に参加して僕が行かせてもらったテイク・ラボさん、フープさん、ひらプラさんとか、そうやってユナイトできるっていうのは、これ完全にコワーキングの精神なんですよね。それぞれのスペースが、うちだけで囲い込もうっていうわけではなく、一緒に枚方を盛り上げようっていう精神がいいなと思いました。

とんでもねえことやってますよ。ビィーゴさん(笑)

ミト

いやぁ〜ありがとうございます。それぞれに良さがあるんで、利用者には、もっと行き来をしてもらって楽しく働いてくれたら良いなって思いますね。

コワーキング歴は実に10年以上!!

ミト

さて、結構コワーキング業界ではベテランな印象の山﨑さんですが、そんな山﨑さんのコワーキング歴ってどれくらいですか?

山﨑

2011年くらいだから、多分もう13年ですね。

ミト

あぁ、長いですね。

山﨑

もう初期ですね。(日本で初めてのコワーキングスペースである)カフーツが出来たのが2010年ですから。

ミト

その頃だと、まだコワーキングスペースって全然知られていない存在だったと思うんですけど、山﨑さんはどうやって知ったんですか?

山﨑

なんで知ったかっていうと、2011年当時にTwitter企業アカウントブームみたいなのが来た時期があって。

そこで当時有名だったのが「ツイッター部長」という、カトキチの冷凍うどんを作ってるテーブルマークという会社の公式アカウントをやってる人が神戸にいたんです。

僕もTwitter始めてたんで、その人といろいろTwitterでやり取りしていたんですけど、その中で「今度、神戸ITフェスティバルに出るんで、来てね」みたいなことを言われてて面白そうやから見に行ったんです。

神戸ITフェスティバルというのは当時のITの最先端を紹介するイベントで、音楽フェスみたいにいろんな場所でプログラムが同時進行で開催されるイベントだったんですけど、その中に「コワーキング」というのがあって、そこに「講師 伊藤富雄 氏(カフーツ)」って書いてあったんですね(笑)

ミト

また出た!カフーツの伊藤さん(笑)

(こちらが伊藤富雄氏)

山﨑

こには「フリーでも独りじゃない、世界のフリーランサーが実践する新しい働き方」というのが書いてあったんですよ。それで「うお、なにこれ。オモロそうっ!」って思って、見に行ったのが最初でしたね。

(こちらが当時の神戸ITフェスのイベントプログラム)
ミト

そこで伊藤さんがコワーキングのプレゼンを?

山﨑

そうそう。

いろんな知識を持った人が集まって、それを持ち寄ってチーム組んで仕事やプロジェクトを産むっていう…まあ今となっては伊藤さんのいつもの話ですよ(笑) あれを聞いて「ほぉ!」と思って。

それで後日アポを取って伊藤さんのところに行ったんですよ。14時くらいのアポだったかな?まあ1時間くらいで終わるやろーと思って行ったら、終わったのが18時前くらい。あれ?もう日暮れてません?みたいな(笑)

日本で最初にコワーキングスペースを開いた伊藤さんとは??

ミト

話が長いので有名な方ですもんね(笑) ところで前々から思ってたんですけど、伊藤さんってそれまで何されてた方なんですか?

山﨑

あの当時はWebマーケティングの人。

ミト

あ、そうなんですね!だからITフェスにいたんですね。そうか、バリバリITの人なんですね。

山﨑

バリバリITって言っても、「けんちゃん、これどうしたらいいん?」とかよく訊かれてますけどね(笑)

ミト

そうなんですか? なんか…不思議な人ですね(笑)

山﨑

ほんと強いんだか弱いんだかわからなくて不思議なんですよ。でも新しいツールへの感度が高くてよく知ってらっしゃるんです。

元々はネットマーケティング研究会。通称「ネマ研」っていうのを今のカフーツでされてて、それがコワーキングスペースに発展したと聞いています。

個人で事業をやってる人で新しいWebサービスについて話す会を定期的にやってて、それの延長線上でできたのがカフーツらしいです。

だからWebマーケティングの人ですね、一応。一応って言ったら怒られますけど(笑)

で、当時僕は神戸のWeb制作とかをやってる会社にいてたんで、最初は「ネマ研っていうのをやってるからおいでよ」っていうところから始まって、次第にコワーキングのイベントに出るようになりましたね。

ミト

どんなイベントをしてたんですか?

山﨑

「Jelly(ジェリー)」いう、いろんな色のジェリービーンズが集まるっていう意味合いで名付けられたコワーキングでは定番のイベントですね。そのJellyがあちこちで開催されるようになって。で、僕も毎回行って。そこで色んな人とどんどん知り合っていくみたいな感じになってたんです。

Jellyは配信もやってみたりして。その当時はYouTubeではなく、Ustreamが最盛期だったんですけど。そこで僕が司会みたいなことをやって、伊藤さんはオブザーバーについて参加者を紹介をしていくみたいな感じのことをやってましたね。

(当時のJellyの様子)

ミト

へえーー。Jelly、知らなかったです!

最初の頃のコワーキングの使い方は??

山﨑

当時の関西ってコワーキングが2つか3つくらいしかなかったんですよ。1つは大阪の「JUSO Coworking」。あと京都の「小脇」って四条烏丸の南側にあるんですけど、それと神戸の「カフーツ」の3つくらいしかまだなくて。その3箇所を割と行き来してましたね。

ミト

イベント以外の時は、コワーキングで何をされてたんですか?

山﨑

何してましたかね…。多分何もしてないんちゃうかな(笑)

本は読んでましたね。それこそコワーキングって当時からWeb関係の方がPC持ち込んでカタカタしてる方が多かったんですけど、僕はそんなこと全然してなくて、本とメモ帳とペンしか持ってなかったですね。

ミト

コワーキング利用者として、だいぶ異質じゃないですか。

井口さん

そうですね。だいぶ浮いてましたね。浮いてしかなかったです、多分。

なんなら、京都の「小脇」なんかは浴衣で行ってましたからね。京都やからなぁと思って。

(実際に浴衣を着て行ったときの写真と、メモとペンだけでコワーキングしている写真)

ミト

全然仕事してないじゃないですか(笑) 普段は何してたんですか?

山﨑

普段は普通に会社行ってましたよ。まあ辞めてた時期もありましたけど。

ミト

あ、普通に働かれていたんですね。

山﨑

どっちかというと会社で働いてたときの方が長いです。

僕は自分が喋りがうまいってコワーキングで気づかせてもらってから、じゃあプレゼンの仕事できるんちゃうかってことで、とあるメーカーさんのスマートフォンのプレゼンテーションの仕事やってたんですよ。

なので日本全国、北海道から沖縄まで行って、「今度こんな新しい商品が出ますー」って喋ってやってました。

ミト

プレゼンって、ジョブズ的な感じですか?

山﨑

そうですね、ジョブズ的ですね。

ミト

結構人がいる中で?

山﨑

そうそう。来る人は携帯電話の販売店の人とか、代理店のお偉いさんとかが来るんですけど。その人たちに対して、新しい機種が出るんでこういう機能がありますってプレゼンをするんです。そういうのを7,8年やってましたね。

ミト

それで全国回ってたんですね。

山﨑

回ってましたねー。関西に住んでるのに、なんで北海道来てるんやろって思ったりもして。でもそんなこと言いながらも、移動するのはその頃から好きだったんですけどね。

ミト

あ、じゃあ会社員時代から移働家ではあったんですね(笑)

山﨑

そうです(笑)

さすらいのコミュニティマネージャー。

ミト

山﨑さんは最近は、更に「さすらいのコミュニティマネージャー」と名乗り始めてますが、これはどういったことで?

山﨑

なんかおもしろいじゃないですか。ビィーゴさん入ってから思いついたんですよ。

ミト

おお、そうなんですね。

山﨑

カフーツは、伊藤さんがコワーキングツアーでカフーツを空けるとかじゃない限りなかなか間借りコワーキングはしないんで。で、JUSO Coworkingは毎週金曜に固定で入ってるんですけど、この2つだけだと、全然さすらってる感ないじゃないですか(笑)

ミト

そうですね。確かに(笑)

山﨑

ただただ2拠点を往復してるだけですからね。

そこで今回ビィーゴさんに行くってなった時に、「さすらい」っていう言葉がふと思い浮かんで。あ、これは「さすらいのコミュニティマネージャー」って言ったら、ひょっとしたら他でも声かかるかもしれんな!と思って。

ミト

実際に声はかかってきましたか?

山﨑

ビィーゴさん入らせてもらう時、動画で入団発表させてもらったじゃないですか。

その時に3箇所くらいから「取られた!」っていう話は聞いてます(笑)

(こちらが入団会見の動画)
ミト

そんなに声かけられてたんですか!

山﨑

ええ、3箇所は確実に言われましたね。 この調子でさすらっていきたいですね(笑)

山﨑さんから見た、コミュニティマネージャーとは。

ミト

コワーキングスペースにはコミュニティマネージャーという役職があって、結構それぞれで違ったりしてよくわからないポジションなんですが、山﨑さんからみて、コミュマネってなにしてる人だと思いますか?

山﨑

なんか、ホントにおせっかい焼いてる人。おせっかい焼きの人ですよね。で、どっちかっていうと東より西の人のほうが向いてる思うんです。多分、東だとおせっかいする人って鬱陶しがられると思うんですけど、西は「西やからしゃあないやん」ってなりそうじゃないですか。

ミト

あ~確かに。なんか納得しちゃいますね(笑)

山﨑

受け入れられる土壌があるというか。コミュニティの熟成を施すような職業の人は西の方に多い気がしていて。だから、おせっかいを焼いてる人っていうイメージですね。

なんかあそこでポツンと一人でいるけど大丈夫かなぁ、ちょっと声かけてあげようかなぁ、キョロキョロしてるけど困ってはんのかなぁ、みたいな。それをふっと声を掛けられる人じゃないですか。

ミト

ああー、なるほどー。ちなみに山﨑さんの知ってるコミュマネってどんな人達が多いですか?

山﨑

ほんと周りに目を配ってて、気づいたらすぐ動くって感じの人ですよね。なんで分かるん?後ろに目ぇついてんの?よう気がつくなぁアンタ。みたいな人達がすごく多いです。

ミト

ああ確かにそんな感じしますね。しかもコミュマネさんってコワーキングスペース内だけでなく、外に対しての動きも早いですよね?

山﨑

そうそうそう。コワーキングの中だけじゃなくて、生活全般においてですよね。どう育ったらそうなるん?みたいな(笑)

コミュマネには闇がある…???

ミト

以前二人でしゃべってた時に、山﨑さんが「コミュマネには闇がある。」って話になったじゃないですか。

(リモートで対談した際の様子)

山﨑

なりましたなりました(笑)

ミト

確かに!って思ったんですけど(笑)、改めて山﨑さんはなんでそう思ったんですか?

山﨑

多分そこまで気づける人って、ずっと今まで気を遣ってきた人なんですよ。じゃないとそんなことできないんで。だから結構苦労してるんちゃうかなって。

なんでそういう事を思ったかと言うと、僕結構コミュマネの人とお話させてもらうことが多いんですけど、僕自身、割とメンタル的にしんどい時期があったりとかもして、そういう話をポロッとするんですね。すると「あ〜僕もそうだったんですよね」「あ〜私もそうなんですよね」ておっしゃるんですよ。

それこそ移働家じゃないですけど、お仕事何回も変わられて、でも定着しなくて、自己肯定感低くなったりとか。それってのは、周りに気を遣うことでなんとかしてた人たちやと思うんですよね。それでいろいろ気がつくようになってしまった人たちが、ここに流れ着くんやろなーって。

ミト

なんかコミュマネって、結構陽キャの人が多いんじゃないかって思われるんですけど。

山﨑

ノー、ノー、ノー…あのね、まずコミュマネは全員人見知りです(笑)

ミト

いや、ボク自身のことを考えてもそうだと思いますね(笑) 意外と、皆さんもそうなんですね。

山﨑

普通の社会の場に馴染めなかった人たちですよ(笑) コミュマネは。 

勝手知った場所だったり、仲間がいるから陽キャっぽくいられる、みたいな。だからなんていうのかな、ほんまに自助グループみたいな? 社会にあぶれた人たちの自助グループですよ(笑)

ミト

でもそんなコミュマネたちだからこそ、役に立つこともあって。

コワーキングに通うフリーランスの人たちって、元々話がうまいとかコミュニケーションが上手な人たちもいるけど、フリーランスになった理由を聞くと、一人でモクモク作業するのが好きだから選んだって言う人が結構いるじゃないですか。でも、それだとある段階に入ると多分頭打ちになっちゃうと思うんですよね。結局その先に必要なのって、やっぱコミュ力だと思うんで。

そういう時にコミュニティマネージャーって助けになる存在だと思うんですよね。

山﨑

そうですね。だからコミュマネには特有の醸し出される信頼感ってのがあるんやろうなと思ってて。

そんなコミュマネも、もちろん人によってタイプも違うんで、例えばミトさんが合うタイプもいるし、僕が合うタイプもいる。だからビィーゴでコミュマネが2人になったことで、どっちか話しやすい方に話しかけてくれたらいいって思ってます。だからね、コミュマネの枠数は増やしたほうがいいですよ、皆さん(笑)

ミト

コミュマネの闇の部分ってのは、決して面倒くさい要素とかじゃなくて、逆に話しやすい、接しやすいってことに繋がってるわけですもんね。

闇があるからこそ、色んな視点、色んな人の気持ちもわかって、関心を持つチカラがある。それが面白い人たちがいたら繋ごうって思ったり、声をかけたりできるってことですもんね。

コワーキングスペースの本当の意味。

ミト

初期の頃からコワーキングスペースを知ってる山﨑さんから見たコワーキングスペース業界って、今どういうふうに見えてますか?やっぱ見せたい理想と現実の差ってあるじゃないですか。

山﨑

これはもうずっと永遠のテーマなんですけど、コワーキングじゃないコワーキングスペースが多いよなっていう話ですね。お節介な人がいないコワーキングスペースはコワーキングスペースじゃないと思ってて。やっぱ何かしら繋いでくれる人がいないと、それはただのシェアオフィスやワーキングスペースなんですよ。

コワーキングスペースって、場所の話と思われる事が多いんですけど違うんですよね。本来はコミュニティのことなんですよね

ミト

ああ、どうしてもスペースのほうが強く出ちゃいますよね。

山﨑

そう。でもコワーキングスペースが現れた最初の時から、これはコミュニティの話って言ってますからね。

ミト

やっぱりコワーキング(Co-working)の「コ」の部分が大事ですよね。

山﨑

あ、それがね、ちょっと違うんですよ。

伊藤さんが前に記事で書いてたんですけど、世界で初めてコワーキングを始めたBrad Neuberg氏は、あえてCo-workingにハイフンを入れない「Coworking」という新語にしたんですよ。

ミト

あ、そうなんですか!? それはどういう意味で。

ハイフンがあると、ただ同じ会社で一緒に働いている的な意味になるんですけど、そうじゃなくて、ハイフンを無くすことで、別々の仕事をしているけれど仕事環境を共用(共有ではない)してコミュニティに参加しているという概念を表してるんですよね。

だからハイフンのない「Coworking」が正しい表記なんですよ。

へえーー、知らなかった!勉強不足でした…。めっちゃ「コ」が大事って言い続けてました。恥ずかしっ。

山﨑

無理もないです。普通にまちなかにあるスペースでも「Co-working」と表記されていたり、「ワーキング」って言葉があるから「コ」をつけたみたいな印象も強いので。

あくまでコミュニティの話なんだよってところがなかなか浸透しないのは、10年前から変わってないかなぁって感じがしますね。

ミト

逆にコワーキングスペースが増えてきて、厄介になってきてる面とかってありますか? リモートワークが増えてビジネスマンが来るようになったじゃないですか。予期しなかったことや、雰囲気が変わったこととかってありますか?

山﨑

そんなに変わんないですね。単純に場所は増えたと思います。駅に個室みたいなのがあったりとスペースの母数は増えてましたけど、肝心な「コミュニティ重視」っていうところの母数はそんなに変わんない。スペースの意味合いが強い施設が増えてる感じなので、相変わらずシェアスペースなのか、コワーキングなのかって思います

ミト

そうですかー。まだまだコワーキングの本質が浸透するには時間が掛かりそうですね。ビィーゴも本来の意味でのコワーキングスペースのポテンシャルを出していきたいと思ってるんで、ぜひ一緒にやっていけたらと思います。

山﨑さんが、これからビィーゴでしたいこと。

ミト

では最後に、今後ビィーゴでどんなことをしたいですか?

山﨑

イベントとか面白いことをいっぱいやりたいなーと思ってるんですけど、例えば他のコワーキングスペースのイベントと相互乗り入れとかをしたいですね。

ミト

他のコワーキングでやってるイベントをビィーゴで、ビィーゴでやってるイベントを違うところで開催するってことですね。

山﨑

そうですね。例えばビィーゴでやってる「プログラミング部」をJUSO Coworkingに持っていったりとか、カフーツでやってる「コワーキングキャンプ飯部」をビィーゴに持ってきたりとか。それをやって、側から見て楽しそうだなって思ってくれる人や、あんまりイベントに参加しないって人もそれだったら来てみたいとか思ってほしいですね。

逆に、枚方に来たことないけど、ちょっと行ってみようかなとか。あとは他のコワーキングスペースさんがそれを見て「あ、うちもやりたい!」とかっていうふうにどんどん参加してもらえるきっかけになってくれたら嬉しいですよねー。

ミト

ビィーゴの利用者はやっぱり枚方市の人が8割9割なので、もっと枚方の外からも来ていただきたいなと思っていますし、枚方の人たちも他所のコワーキングスペースに行っていただいて、活動の幅を広げてもらいたいなと思いますね。

山﨑

そうですね。こういう人もいるんだ、こんなんでもいけるんだって、なんかそういうのがちょっとずつわかってきて、「あ、自分もできそう」って思えるきっかけになったら嬉しいなと思います。

ミト

今日はどうもありがとうございました。
改めまして、木曜限定の「さすらいのコミュニティマネージャー」として、これから期待しています!

山﨑

よろしくお願いします!

編集後記・・・その1

この日はインタビュー後に隔週の動画撮影をするために色々と準備をしており、グリーンバックやマイクを仕込んだりしていました。

途中ライトをつけてのテスト撮影に入ると、やたらとアーティスティックな雰囲気になったり、取調室みたいになったのでここにギャラリーとして貼っておきます(笑)

なかなか自分たちだけでは出来なかったことが、山﨑さんが来たことでガンガン動けるようになってきたので、ぜひお楽しみにしていただければと思います。

(ツーショット撮影時もメガネを入れ替えたりと終始遊ぶミトとひらいわに、若干置いてきぼりな山﨑さん笑)

編集後記・・・その2

後日、山﨑さんがこんなツイートを見せてくれました。

こちら業界大手のコワーキングだそうですが、しっかりハイフンが(笑)

コワーキングの本当の意味が浸透するのは、まだまだ時間が掛かりそうですね…。

ビィーゴでも本当の意味でのコワーキングスペースを目指して頑張っていきたいと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました!それではまた!


この記事を書いた人
アサカワ ミト
ビィーゴ コミュニティマネージャー(アナタとおしゃべりしたい人)
イベントを企画したり、ビィーゴを通して枚方の面白さを発掘したりしています。
演劇活動もしており、カフェなどの日常のそばで小さな公演をしたり、一般の方にも演劇を体験していただける「演劇であそぶワークショップ」などの活動もしています。