コワーキングスペースとは?シェアオフィスとの違いや利用メリットを運営者目線で考察。

「パソコンひとつあれば、どこでも仕事ができると思っていたけど、オフィスほど仕事に集中できていない……」

新型コロナウイルスの影響で、リモートワークやテレワークが推奨される中、さまざまな環境の中で「在宅勤務の難しさ」を感じている方も少なくないのではないでしょうか?

コワーキングスペースビィーゴスタッフの私も、そんなモヤモヤを抱える1人。

普段はライターとして働いているので、パソコンひとつあればカフェでも自宅でもどこでも仕事はできるはず。

なのに、いざ自宅で仕事を始めてみると、Wi-Fiは遅いし、資料の印刷はできないし、何よりひとりでいるのは孤独だし……と、ストレスは溜まっていく一方でした。

そんなある日。数週間ぶりに、コワーキングスペースで仕事をしてみたのです。

するとどうでしょう。

画像のダウンロードはサクサクできる、Wi-Fiは速い、適度な緊張感もある……と、作業効率の差は一目瞭然でした。

何より「人と話せる環境は『孤独なPC作業』精神的ストレスをかなり軽減してくれていたのだなあ」と改めて気づかされたのです。

そこで今回は、コワーキングスペースの運営者の目線から、改めてコワーキングスペースとはどんな場所なのか?

利用するメリットやシェアオフィスとの違いなど、作業スペースの枠を超えた「これからのコワーキングスペースの可能性」について考えてみたいと思います。

コワーキングスペースとはどんな場所なのか?

ビィーゴ・コワーキングスペースのようす

数年前までは「コワーキングスペース」という言葉自体あまり知られていませんでした。この5~6年の間に一気に広まり、関西でも多くのコワーキングスペースが誕生したように思います。

コワーキングスペースには、色々な定義がありますが、一般的によく知られているのは、「CO-WORKING-SPACE」

CO(共に)』『WORKING(働く)』『SPACE(場所)』の意味です。

同じ空間で一緒に働くなら、一般的な企業のオフィスと変わりませんが、コワーキングスペースでは、同じ空間を共有しながら、それぞれ別の仕事や勉強に取り組みます。

利用しているのは、IT系の経営者、デザイナー、ライター、フォトグラファー、士業、会社員、学生……と、さまざまな肩書きをもつ人たち。

普通に生活していれば、出会わなかった人同士が、日々、同じ空間で仕事をしたり、勉強したりするって、考えてみると不思議ですよね。

はじめはソワソワしてしまうかもしれませんが、慣れれば意外と平気。

冒頭でも述べたように、仕事に必要な備品や環境は大方用意されているので適度に周りの目がある環境で作業に集中したい方にとっては、最適なオフィス環境といえるかもしれませんね。

コワーキングスペースの歴史と5つの価値

ビィーゴ・キッチンスペースのようす

コワーキングスペースの起源について遡ってみたいと思います。

世界で初めて「コワーキング(CO-WORKING)」という明確な概念が生まれたのは、2005年の8月9日。

アメリカのサンフランシスコで、ブラッド・ニューバーグというIT系エンジニアが「仕事を持ち寄って、一緒に取り組もう」と友人に声をかけたのが始まりと言われています。

コワーキング関係のイベントで、はじめてこの話を聞いた時、放課後友達と一緒に受験勉強に励んでいた高校時代を思い出しました(笑)

勉強も、参考書持ち寄ってやった方が捗りますよね。

この出来事がきっかけで、毎年8月9日は「インターナショナルコワーキングデー」に制定され、日本でも多くのコワーキングスペースの運営者の方が、さまざまなキャンペーンやイベントを打ち出しています。

その後、ブラッド・ニューバーグは独自にコワーキングスペースを作り、「コワーキング(CO-WORKING)」に取り組むことで生まれる5つの価値を提唱されたそうです。

コワーキングの5つの価値

①Accessibility(つながり)
②Openness(シェア)
③Collaboration(コラボ)
④Community(コミュニテイ)
⑤Sustainability(継続性)

ちなみに、日本で一番最初のコワーキングスペースは、カフーツ(神戸)さん。

大阪府内初は、JUSOCoworkingさんだそうです。
それぞれの運営者さんにはイベントやセミナーで何度かお会いしたことがありますが、お二人とも穏やかでありながら、とても熱い。
懐が海のように深い素敵な運営者さんでした。

コワーキングスペースの魅力①「Accessibility(つながり)」

(2020年1月ビィーゴ交流会のようす)

スタッフの私が初めてコワーキングスペースの存在を知ったのは、大学2年生の時です。当時は、ITやWebなんてさっぱりわからない。

「卒業したら何になろう?自分のやりたいことって何?」と働くことについて、漠然とした不安を抱えていたように思います。

ところが、20歳の夏。
さまざまなご縁が重なり、右も左もわからないまま大阪に新しく誕生したコワーキングスペースの学生スタッフとしてアルバイトをさせてもらうことになったのです。
当時の私の担当は、受付、イベント運営、広報担当など。

繋がりってなんだろう?コミュニティってなんだろう。うーん、難しい。

そんなたくさんのハテナを抱えながらも「まずはお互いのことを知ってみたい」と、会員さん同士の交流会を開催したり、ドキドキしながら仕事内容について聞いてみたりと、手探りながらも「コミュニティ」という名の扉を少しずつ開いていったのでした。

コワーキングスペースの運営者になって驚いたこと

社会人になってからでも遅くない!フリーランスWebデザイナー高橋洋美さんに聴く「本当にやりたいことを見つけるヒント」【ビィーゴ会員様インタビュー】より)

コワーキングスペースで働くようになって驚いたのは「世の中にはこんなにも多種多様な生き方をしている大人がいるのか!」ということ。

これまで学校の先生や両親の生き方こそが「大人の働き方」だと信じて伺わなかった私にとって、フリーランスのWebデザイナー、婚活カウンセラー、平日は会社員をしながら休日は色彩を使ったワークショップを行うパラレルワーカーなど、多種多様な生き方をする大人たちの姿は、まさに異世界。

コワーキングスペースでの出会いを通して、自分の常識や当たり前、生き方の選択肢が広まったのは言うまでもありません。

コワーキングスペースの魅力②Openness(シェア)

4階会員専用コワーキング

コワーキングスペースでは、日々あらゆる場面で「シェア」が行われています。

IT、コミュニケーション、撮影など、それぞれの分野のプロがいるからこそ、ちょっとした仕事の疑問を、詳しい人に聞いてみたり、反対に自分は、得意や仕事が誰かを助けるきっかけになったり。

知識のシェアの他にも、「最近こんなシステム使ってみて便利だったよ〜」「子どもが保育園に入るのだけど、みんなどうしてる?」など何気ない会話や体験がシェアされるもの、オープンスペースならではなのかもしれませんね。

コワーキングスペースの魅力Collaboration(コラボ)

何気ない「シェア」が日常的に行われるようになると、自然と仕事の「Collaboration(コラボ)」も生まれはじめます。

新しいビジネスのスタートには、チラシ、名刺、Webサイトなど、サービスを広めるためのツールが色々と必要です。
実際にビィーゴをオープンするにあたっても、それは同じことでした。

例えば「パンフレットはどうする?壁のサイン計画は?ロゴも決めなきゃ……!」といった具合に。

今回、コワーキングスペースのWebサイトをはじめ、ビィーゴのトータルデザインは、全て、ビィーゴ会員の平岡直樹さんに手がけていただきました。

(オープン前の準備ようす。中央が平岡さん

普段から何気ない会話ができるから、仕事におけるコミュニケーションも、驚くほどにスムーズ。

オープンまでの短時間で、こちらの意図を汲み取りながら「まさに!」なデザインを生み出してくれるデザイナーさんの存在は本当にありがたかったです。

ビジネスにおけるマッチングは、1日一夜でできるものではありませんが、コワーキングスペースでこうした仕事のコラボが生まれているのも事実。

日常的にコミュニケーションがとれる距離にいるからこそ、困ったことは相談しあって、助け合えるのかもしれません。

作業スペース以上の価値を、コワーキングスペースに関わって5年目の今、感じています。

コワーキングスペースの魅力④Community(コミュニテイ)

コワーキングスペースの出会いは、ときに仕事の枠を超えた「コミュニティ」を生み出します。

通常のオフィスであれば、来客は事前にアポを取り、決まった時間に打ち合わせが始まりますよね。
一方コワーキングスペースでは、さまざまな目的を持った人が常に出入りしています。

そのため、
「偶然隣の席に座った人と、同じ趣味を持っていた!」
「偶然イベントで出会った人と、子どもの年齢が一緒だった!」など、思わぬ共通点で盛り上がることも、しばしば。

(2019年ビィーゴ忘年会のようす)

ビィーゴでは、お酒部やコーヒー部、ヨガ部、ランニング部など、趣味を楽しむサークル活動や会員さん同士の交流会を積極的に開催しています。

ここでしか出会えない「偶然の出会い」をぜひ体験してみてください。

コワーキングスペースの魅力⑤ Sustainability(継続性)とシェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーとは、ヒト・モノ・服・乗り物・場所・セービスなどを、多くの人と共同で利用する社会の仕組みを指します。

コワーキングスペースも、実はシェアリングエコノミーのひとつ。

コワーキングスペースでシェアしている

・ワークスペース
・Wi-Fi
・食器や家具
・オフィスグッズ
・住所やポスト

など、さまざまなモノやサービスを共有しています。

初期費用やランニングコストを抑えることで、新しい事業に投資できたり、不要なモノを持たずにライフスタイルをシンプルにできたりと、メリットも多いはず。

本当に大切なことに集中して、また新しいシェアが生まれたら素敵だなあと思っています。

コワーキングスペースとシェアオフィスとの違いは?

明確な線引きはありませんが、ビィーゴでは、共同のオープンスペースを「コワーキングスペース」、個室のオフィススペースを「シェアオフィス」と位置付けています。
シェアオフィスは、

「秘密保持や相談業で個室どうしても個室が必要だけど、コミュニケーションが活発なコワーキングスペースに魅力を感じる!」

という方におすすめの、新しいオフィスの形。通常のオフィスとコワーキングスペースの間のような存在ですね。

※現在満室につきシェアオフィスの募集は受け付けておりません。

作業スペースとして「コワーキングスペース」を利用するメリット

ビィーゴスタッフおでん

私がコワーキングスペースの運営に関わって、早いもので今年で5年目になります。

ここまでは、コワーキングスペースの魅力を「コミュニティ」の視点から振り返ってきましたが、やはり「コワーキングスペースは『作業スペース(=仕事・自習など)』としてもかかせない存在になってきている」と感じています。

というわけで、最後にコワーキング歴5年の私が思う、「作業スペースとしてコワーキングスペースを利用するメリット」について紹介させていただきます!

Wi-Fi・電源・複合機など仕事のインフラが揃っている(+休憩要素も)

Wi-Fiイメージ

在宅勤務を経験するまでは、ずっと当たり前だと思っていました……。
Wi-Fiも電源も複合機もあって当たり前。
すぐ手元にあるものだと思っていたのです。

しかし、決してそうではなかった。
オフィスは「効率よく仕事ができるように徹底して工夫された環境」だったのです。

家で仕事をしていると、当たり前のようにWi-Fiは速度制限になるし、プリンターのインクはすぐに切れてしまうし、オンラインミーティングの画面は止まるし……。

ちょっとしたことで「あ〜もう!!」と集中力が途切れてしまう。

そう、「いつものペース」が乱されてしまうのです。(お子さんがいる家庭だと、在宅勤務は特に大変ですよね。働くお母さん、本当にすごいです…!)

個人的には、集中力を持続させるためには、この「いつものペース」がかなり重要な割合を占めていると思っています。

仕事上必要なインフラ環境を徹底的に揃える。

さらに、コワーキングスペースの良いところは、人が行き来しているので、適度なペースで休憩や息抜きができるのも魅力だと思っています!

打ち合わせやオンラインミーティングに最適な環境が整っている!

(※ビィーゴのミーティングルームのようす)

打ち合わせ場所を見つけるのは、意外と難しいもの。

Wi-Fiと電源が完備されているカフェも増えてきましたが、必ず席を確保できるとは限らなかったり、自宅でオンラインミーティングをしようと思っても、家族がいて気を遣ってしまったりと、課題は色々ありそうです。

コワーキングスペースなら、専用のミーティングルームや電話室があるので、オンラインオフライン共に、快適な打ち合わせ環境が整っています。

もちろん、オープンスペースの利用も可能。「お客さんと打ち合わせする際に、ドロップイン(一時利用)料がかかるのは気まずい……」と思われる方もご安心ください。

コワーキングスペースビィーゴでは、月額会員のプランに応じて、毎月2時間まで無料で利用できる「同伴枠」を設けています(超過分は利用料でご請求)。

当日のお支払いはございませんので、ぜひ、打ち合わせや会議の場としてご利用くださいませ!

コワーキングスペースって何だろう?次の15年の可能性についての考察。

「コワーキングスペースって何だろう?」
改めて考えてみると結構深いテーマだったなと思います。

コミュニティの色はあるけれど、もちろんそれだけではない。

色々な人と関わり合いながら、自分のコミュニティを広げていきたい人にも使って欲しいし、ただただ黙々と集中して作業できる場所を求めている人にも使って欲しいです。

本を読むだけでもいいし、仕事や家事の合間にほんの1時間自分の時間を過ごすだけでもいい。ついつい「使い方はあなたしだい〜」とか言ってしまいそうですが、ほんとうにそうなのです。

何でもできる可能性を秘めている

コワーキングスペースの歴史は、まだ15年で、それも「世界で」です。たった15年で世界中にたくさんのコワーキングが生まれた。

ここからの15年はどうなっていくのでしょうか?

働き方は、生き方は、今とは全く別ものになっていそうですよね。ワーキングスペースの使い方も、幅広くなっていそう。

コワーキングスペースは、もっともっと身近に、日常の一部に溶け込んでいく日もそう遠くはないのかもしれません。
いつか、子どもも大人も。サラリーマンも妊婦さんもお母さんも……

「今日、ビィーゴ行こ!」と言う。
ふと、そんな未来を想像してしまいました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

また落ち着いたら、ゆっくりビィーゴに来てください。
明日も、コワーキングスペースビィーゴをよろしくお願いいたします!

2020年5月2日
コワーキングスペースビィーゴスタッフ
田中優実(おでん)

コワーキングスペースビィーゴについて

2019年9月に京阪枚方市駅直結の商業施設「枚方ビオルネ 」4,5Fにオープンした、コワーキングスペースです。コンセプトは(    )ができる場所。仕事、勉強、趣味、料理、イベント。お家のような、カフェのような、アットホームであたたかい( あなたのやりたいこと)ができる新しい場所として、ご活用ください。

今ある自分(Be)を一歩先へ(Go)進めませんか?

【News】2020年会員限定コワーキングスペースが増床オープン!

2020年6月、よりたくさんの方にコワーキングスペースをお使いいただけるよう、枚方ビオルネ4Fにも仕事や勉強ができる会員限定コワーキングスペースを増床いたしました。こだわりは長時間デスクワークを快適にする「KOKUYO」の家具。

4階エリア

4階エリアの入室にはICカードが必要です。見学をご希望の方は、受付スタッフまでお気軽にお申し付けください。

>>4階会員限定コワーキングスペースの詳細はこちら

コワーキングスペースビィーゴのドロップイン利用について

コワーキングスペースの利用方法の1つ「ドロップイン」。聴き慣れない言葉ですが、みなさんは知っていますか?

初めて利用する方にとっては「どんな利用形態なの?」「誰でも利用できるって本当?」など、ドロップイン利用のイメージが沸かないという方も多いかと思います。こちらの記事では「ドロップイン利用のメリット、デメリット」「ドロップイン利用が向いている人「お得なドロップイン回数券」についてご紹介しています。「これからコワーキングスペースを使ってみようかな?」とお考えの方は、ぜひご一読ください!

>>コワーキングスペースの「ドロップイン」とはどんな利用方法なの?

コワーキングスペースビィーゴ店舗概要

コワーキングスペース ビィーゴ
〒573-0031
大阪府枚方市岡本町7-1 枚方ビオルネ5階
072-800-1919
072-231-9390
hello@vie-orner.com
営業時間
 月額会員 8:30〜23:00(受付時間 10:00〜20:00)
 ドロップイン 10:00〜23:00(最終受付20時まで)
定休日 毎月第3水曜日、ビオルネの定休日、年末年始
駐車場・駐輪場(有料)

この記事を書いた人
おでん
おでん
ビィーゴのコミュニケーター。生まれも育ちも枚方です。趣味はカメラ、最近ランニングも始めました!